こんにちは。
ごきげんまぐろです。
今回は、約束手形を使った取引の仕訳をみていきます。
私は約束手形というと「人生ゲームの中で出てきたな。」
というぐらいのイメージしかありませんでした(笑)
現代では馴染みの薄い約束手形ですが、日商簿記3級では出題されます。
そもそも約束手形とは何なのかというところからみていきましょう。
約束手形とは、
一定の日にいくらを支払うという約束を記載した証券です。
約束手形は、決済期日の定めがあり、原則として宛名に書かれた人しか手形代金を受け取れません。
支払期日を半年後等の長い期間後に設定することができます。
約束手形を振り出すには、小切手同様、当座預金口座が必要となります。
それに対し小切手は、銀行に持っていくとすぐに現金化でき、受取人の定めもありません。
では、例を挙げて仕訳をしていきます。
簿記の5要素
資産:増えたら借方、減ったら貸方に記入
負債:増えたら貸方、減ったら借方に記入
資本:増えたら貸方、減ったら借方に記入
収益:増えたら貸方、減ったら借方に記入
費用:増えたら借方、減ったら貸方に記入
約束手形振り出し側の仕訳
振り出した時の仕訳
約束手形を振り出した時は、後で代金を支払わなければならない義務が生じます。
約束手形による代金の支払い義務は、支払手形という負債の勘定科目で処理します。
勘定科目:支払手形
要素:負債
例:1000円の商品を仕入れ、代金は約束手形を振り出して支払った。
仕入(費用)が増加するので、借方に仕入、1000と記入します。
仕入 1000 /
支払手形(負債)が増加するので、貸方に支払手形、1000と記入します。
仕入 1000 / 支払手形 1000
決済時の仕訳(代金を支払った時の仕訳)
約束手形の代金を支払期日に支払った時は、代金の支払い義務がなくなるので、
支払手形(負債)の減少として処理します。
例:支払期日になったため、約束手形の代金1000円を当座預金口座から支払った。
支払手形(負債)が減少するので、借方に支払手形、1000と記入します。
支払手形 1000 /
当座預金(資産)が減少するので、貸方に当座預金、1000と記入します。
支払手形 1000 / 当座預金 1000
約束手形受け取り側の仕訳
受け取った時の仕訳
約束手形を受け取った時は、後で代金を受け取ることができるという権利が生じます。
約束手形による代金を受け取る権利は、受取手形という資産の勘定科目で処理します。
勘定科目:受取手形
要素:資産
例:1000円の商品を売り上げ、約束手形を受け取った。
売上(収益)が増加したので、貸方に売上、1000と記入します。
/ 売上 1000
受取手形(資産)が増加したので、借方に受取手形、1000と記入します。
受取手形 1000 / 売上 1000
回収時の仕訳(代金を受け取った時の仕訳)
約束手形の代金を受け取った時は、代金を受け取る権利がなくなるので、
受取手形(資産)の減少として処理します。
例:約束手形の代金受取期日になったため、約束手形の代金1000円が当座預金口座に振り込まれた。
受取手形(資産)が減少するので、貸方に受取手形、1000と記入します。
/ 受取手形 1000
当座預金(資産)が増加するので、借方に当座預金、1000と記入します。
当座預金 1000 / 受取手形 1000
※通常手形代金は、当座預金口座があれば当座預金口座に、なければ普通預金口座に振り込まれます。