こんにちは。
ごきげんまぐろです。
今回は現過不足についてということで、
帳簿の金額と実際にある現金が違う場合の仕訳をみていきます。
簿記の5要素です。
資産:増えたら借方、減ったら貸方に記入
負債:増えたら貸方、減ったら借方に記入
資本:増えたら貸方、減ったら借方に記入
収益:増えたら貸方、減ったら借方に記入
費用:増えたら借方、減ったら貸方に記入
発生時の仕訳
帳簿において、計算上あるべき現在の金額を、帳簿残高といいます。
それに対し、会社の金庫や財布に実際にある現在の金額を、実際有高といいます。
帳簿残高と実際有高が一致していない場合、
帳簿残高が実際有高に一致するように修正する必要があります。
そこで使用するのが、現金過不足という勘定科目です。
現金過不足は5要素のどれにも属さないその他の要素になります。
勘定科目:現金過不足
要素:その他
実際有高が帳簿残高より少ない場合
例:11月17日現在の帳簿残高は1200円だが、実際有高は1000円であった。
この場合、実際有高の1000円に一致するように帳簿残高を修正する仕訳を行います。
つまり、帳簿上の残高を200円減らすということです。
現金(資産)が減るので、貸方に現金、200と記入します。
/ 現金 200
そして、借方は現金過不足(その他)という勘定科目で処理をします。
現金過不足 200 / 現金 200
実際有高が帳簿残高より多い場合
例:現在の帳簿残高は1000円だが、実際有高は1200円であった。
この場合、実際有高の1200円に一致するように帳簿残高を修正する仕訳を行います。
つまり、帳簿上の残高を200円増やすということです。
現金(資産)が増えるので、借方に現金、200と記入します。
現金 200 /
そして、貸方は現金過不足(その他)という勘定科目で処理をします。
現金 200 / 現金過不足 200
現金過不足の原因が判明した時の仕訳
現金過不足が生じた原因が判明したら、正しい勘定科目で処理をします。
例:11月30日、11月17日に発生していた現金の不足額200円の原因のうち、100円は通信費の計上漏れであることがわかった。
なお、11月17日には次の仕訳をしている。
現金過不足 200 / 現金 200
通信費は費用の勘定科目なので、増えたら借方、減ったら貸方に記入します。
勘定科目:通信費
要素:費用
この場合、計上漏れであった通信費を計上します。
そして、その分の現金過不足は逆の仕訳をして減らします。
現金過不足 200 / 現金 200
通信費 100 / 現金過不足 100
現金過不足の原因が決算日まで判明しなかった場合
会社は1年に一度、締め日(決算日)を設けて、
1年間の儲けや資産、負債の状況をまとめる必要があります。
この時行う手続きを決算といい、決算において行う仕訳を決算整理といいます。
現金過不足は一時的な勘定科目なので、
決算日までは、現金過不足として帳簿に記入し原因究明に努めますが、
決算日において原因が判明しないものは、雑損(費用)または雑益(収益)として処理します。
勘定科目:雑損
要素:費用
勘定科目:雑益
要素:収益
例:決算日において現金過不足(借方)が100円あるが、原因不明なので、雑損として処理する。
借方に現金過不足が残っているので、逆の仕分けを行います。(貸方に現金過不足を記入)
/ 現金過不足 100
そして、その分空欄となる借方に雑損(費用)を記入します。
雑損 100 / 現金過不足 100
例:決算日において現金過不足(貸方)が100円あるが、原因不明なので、雑益として処理する。
貸方に現金過不足が残っているので、逆の仕分けを行います。(借方に現金過不足を記入)
現金過不足 100 /
そして、その分空欄となる貸方に雑益(収益)を記入します。
現金過不足 100 / 雑益 100