簿記

貸付金と借入金について ~簿記独学応援⑧~

こんにちは。

ごきげんまぐろです。

今回は、貸付金と借入金の仕訳をみていきます。

簡単に言うと、
「貸付けとはお金を貸すこと」
「借入れとはお金を借りてくることです。」

お金を貸し借りする場合は、借用証書を取り交わします。

 借用証書とは、金銭または物品の借用を証明し、借用条件などを明らかにする証書です。

簿記の試験では、借用証書に加え、
担保として約束手形を渡した場合の仕訳についても出題されます。

まず、貸付金、借入金の仕訳を説明し、
加えて、約束手形を取り交わした場合の仕訳もみていきたいと思います。

簿記の5要素
資産:増えたら借方、減ったら貸方に記入
負債:増えたら貸方、減ったら借方に記入
資本:増えたら貸方、減ったら借方に記入
収益:増えたら貸方、減ったら借方に記入
費用:増えたら借方、減ったら貸方に記入

貸付金の仕訳

貸付けた時の仕訳

お金を貸し付けた時は、後でお金を返してもらえる権利が発生します。

この後でお金を返してもらえる権利を貸付金(資産)として処理します。

勘定科目:貸付金
要素:資産

例:現金1000円を貸し付けた。

現金(資産)が減るので、貸方に現金、1000と記入します。

         / 現金 1000

貸付金(資産)が増えるので、借方に貸付金、1000と記入します。

貸付金 1000 / 現金 1000

回収時の仕訳

お金を貸し付けた場合、利息が発生します。

この利息は受取利息(収益)として処理します。

勘定科目:受取利息
要素:収益

例:貸付金1000円の返済を受け、利息の100円とともに現金で受け取った。

貸付金を返してもらった場合は、貸付金(資産)の減少として処理します。

なので、貸方に貸付金、1000と記入します。

         / 貸付金 1000

利息は受取利息(収益)の増加なので、貸方に受取利息、100と記入します。

         / 貸付金 1000
         / 受取利息 100

元本の1000円と利息の100円の合わせて1100円を現金で受け取っています。

現金(資産)の増加なので、借方に現金、1100と記入します。

現金 1100  / 貸付金 1000
         / 受取利息 100

借入金の仕訳

借入れた時の仕訳

お金を借入れた時は、後でお金を返さなければならない義務が発生します。

この後でお金を返さなければならない義務を借入金(負債)として処理します。

勘定科目:借入金
要素:負債

例:現金6000円を借入れた。

手元の現金(資産)が増加するので借方に現金、6000と記入します。

現金 6000 /         

借入金(負債)が増えるので、貸方に借入金、000と記入します。

現金 6000 / 借入金 6000

返済時の仕訳

お金を借入れた場合、利息が発生します。

この利息は支払利息(費用)として処理します。

利息は利率と借入期間から計算して求めます。

勘定科目:支払利息
要素:費用

例:借入金6000円を返済し、利息とともに現金で支払った。
  なお、利息は年利率2%、借入期間10ヶ月である。

借入金を返した場合は、借入金(負債)の減少として処理します。

なので、借方に借入金、6000と記入します。

借入金 6000 /        

利息は下記の式で求めます。

利息=借入金額×年利率×借入期間/12ヶ月

6000×2%×10/12=100

この場合の利息は100円と分かりました。

支払利息(費用)が増加したので、借方に支払利息、100と記入します。

借入金 6000 /        
支払利息 100 /
        

そして、借入金と利息を合わせた、6100円を現金で支払っているので、

貸方に現金、6100と記入します。

借入金 6000 / 現金 6100
支払利息 100 /
        

手形貸付金、手形借入金

借用証書に加え約束手形を受け取った場合の仕訳

お金を貸し付けた場合、通常は借用証書を受け取りますが、
借用証書に加えて、約束手形を受取ることもあります。

このように担保として約束手形を受け取った場合手形貸付金という資産の勘定科目で処理します。

受取手形ではないので注意して下さい。

勘定科目:手形貸付金
要素:資産

例:現金1000円を貸付け、約束手形を受け取った。

手形貸付金(資産)が増加したので、借方に手形貸付金、1000と記入します。

手形貸付金 1000 /        

現金(資産)が減ったので、貸方に現金、1000と記入します。

手形貸付金 1000 / 現金 1000

借用証書に加え約束手形を渡した場合の仕訳

お金を借入れ、約束手形を渡した場合は、手形借入金という負債の勘定科目で処理します。

勘定科目:手形借入金
要素:負債

例:現金1000円を借入れ、約束手形を渡した。

現金(資産)が増えたので、借方に現金、1000と記入します。

現金 1000 /           

手形借入金(負債)が増えたので、貸方に手形借入金、1000と記入します。

現金 1000 / 手形借入金 1000

ABOUT ME
ごきげんまぐろ
元大型フェリー2等航海士。 二級海技士、三級海上無線通信士、一級海上特殊無線技士、 一級小型船舶操縦士、潜水士、 などの免許を保有。 海の知識、船舶の知識、その他学習の記録などを配信していきます。 インスタグラムにて魚図鑑作成してます。↓